そんな声にお応えいたします。
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
ポイント
結論:100年以上もの間、多くの人に支持され続けている501。その中でも王道とも言えるモデル501XXについて紹介します。1つ1つのデイテールをご紹介しつつ、それらを紐解くことで501XXの年代を特定していきます
本記事の内容
- 501XXのディテール
- ビンテージ デニムにおける501XXの位置づけ
- 資産としてのヴィンテージデニム
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- ビンテージデニム4本を所有(501XX・501ビッグE・501 66前期・505 66前期・507XX)
- ファッションブログを2年ほど運用
【Levi's 501XX】ヴィンテージデニムの王道|購入したリーバイス501XXをご紹介
【Levi's 66前期】1977年製のビンテージデニム|高円寺Safariにて購入
【ビッグE】イタリア人から購入した Levi's 501ビンテージデニム| ビッグE を年代判別のディシジョンツリーとともにご紹介
ヴィンテージデニムにハマってから約1年半、ついに代表的なモデルである501XXを手に入れました!
ずっと欲しいと思っていたのですが、なかなかコンディションや価格が納得できるものに巡り会えずにいました。
でもついに見つけることができたので、本当に嬉しく思っています。
本記事は、以下雑誌を参考に筆者の知識を加えて執筆しております。
501XXのディテール
ダメージは多いですが、この雰囲気に惚れて購入に至りました。
ただボロボロなだけではなく、雰囲気のある佇まいが筆者の理想ととても近いです。
パッチ
501XXは紙パッチと革パッチが存在していますが、筆者の501XXは紙パッチです。
僅かに紙が残っています。
501XXは1954年ごろまで革パッチ、それ以降、501XXの販売が終了するとされる1967年まで紙パッチとなります。
隠しリベット
現行モデルには無き、隠しリベット。
これを生で見たくで501XXを購入したと言っても過言ではありません。
大戦モデルだとこの隠しリベットがスチール製なのですが、それ以降の501XXの隠しリベットは銅製です。
平らにカットされたフラットなデザインです。
赤タブ
筆者の所有する個体は赤タブが摩耗してその文字を確認することができません。
この年代の赤タブはビッグEのはずです。
トップボタン
トップボタンはシルバーのロゴ入りボタンです。
これは革パッチモデルと変わりはありません。
1950年代中頃から1960年代後半までの501には「脚長R」と呼ばれる「R」の文字が縦長のものがあります。
私の個体は通常Rでした。
アーキュエイトステッチ
アーキュエイトステッチには黄色い綿糸が使われています。
ほとんどすり減ってしまっていますが僅かにその黄色い糸を確認することができます。
ベルトループ
実はこのディテールも私がこの個体を購入した決め手の一つでした。
バックのベルトループがオフセットになっています。
これは現行モデルと比べた際に一目でわかる違いです。
この特徴は1950年代のものとされています。
これまでの特徴から、この個体は1954年から1959年ごろに生産されたモデルということがわかります。
セビッジ
言わずもがな、セルビッジです。
両側に走る赤いラインは褪色してしまっています。
サイドに走るセルビッジによるアタリ(通称キャタピラ)が何とも美しいです。
ウォッチポケット
外側に突起が剥き出すタイプのリベットが施されています。
生地がくたっていますが、縦にアタリ(通称イナズマ)が入っていますね。
トップボタン裏
66前期だと数字の「6」が刻印されていることでも有名な部位。
私の個体はアルファベットの「L」です。
トップボタン裏の刻印による年代識別には諸説あるのですが、こちらのブログによるとギャラ入り前後で刻印が変わるそうです。
501XXは先ほどご紹介した様に革パッチが古く、新しくなると紙パッチになります。
そして紙パッチの中でも「ギャラ入り」と言われるモデルがより古く、新しいものになると「ギャラ無し」になります。
ギャラとは、パッチに記載された「Every Garment Guaranteed」という品質保証の文言を指します。
ギャラ入りであれば「11」「12」などの二桁の番号が、ギャラ無しであれば「L」「K」などのアルファベット1文字の刻印となる様です。
これを正とすると、筆者の501XXはギャラ無しの、501XXの中でも比較的新しいものになることが予想されます。
ギャラ入りは1960年まで、ギャラ無しは以降1967年までです。
これまでのディテールから1950年代の品であることが高いため、ちょうどギャラ有無が切れ変わる過渡期のモデルではないかと筆者は考えています。
太もも裏のあたり
筆者がこの501XXを購入した最大の決め手は太もも裏のあたりです。
おそらくこれはマッチをデニムで擦っていたものではないかと推測しています。
501XXやそれ以前の古代には太ももあたりから斜めに入るマッチによるあたりが確認されることがありますが、当時の情景などが思い浮かび、なんともノスタルジックな感情になります。
ライターが当たり前の現代では決して自然につくことはないあたりがにとてもロマンを感じます。
ビンテージデニムはなるべく洗濯しませんが、汚れが気になるときはこちらの高級洗剤で手洗いしています。
こちらの洗剤には、動物繊維の油分を保護する成分が含まれていますので、 インディゴが落ちづらく洗う度に繊維を保護してくれます。
ヴィンテージデニムにおける501XXの位置づけ
501XXは様々な変遷を経ていますが、501XXというモデルとしては1922年から1967年の間に生産されたとされています。
当然途中に大戦モデルを含むS501XXが生産されております。
今回ご紹介する501XXは1959年ごろのものを推測されます。
1959年と言えば、シンガポールが独立した年だそうです。
日本の西暦では昭和34年ですね。
501XXとなると安くて10万円代、高いものだと100万円以上する代物まであります。
単に年代だけでは分類することができず、特にモデルが変わるタイミング(過渡期)にはディテールに個体差が認められると言います。
資産運用として考えるヴィンテージデニム
ヴィンテージデニムコレクターや普段のファッションに取り入れる方などその購入動機は様々ですよね。
資産としてヴィンテージデニムを捉えることは賛否両論あると思いますが、筆者は資産形成の一ポートフォーリオと見ています。
ただし、これは株や不動産、保険などと同じように考えるわけではありません。
もし余裕のある資金がある場合、単なる洋服に高額な費用を費やすのではなく、長期保有を前提に購入を検討することをお勧めします。
ヴィンテージとは特定の年代に生産・存在したものであり、現代に於いても希少価値が高いものとここでは定義します。
そうした時に、Levi’s 501XXのような希少価値の認められているものは、世の中から絶対数が日々一刻と減っています。
需給バランスで価格が決まるので、上述の通り供給サイドには限界があります。
と考えると需要が気になりますね。
供給が限られる場合、価格は需要と供給のバランスによって決まります。
過去に何度かヴィンテージデニムブームがありましたが、現在でも人気が再燃していると言われています。
このまま人気が堅持されるかは不明であり、今後ヴィンテージに対する需要は上下すると思われますが、長期的には一定数のコアファンを中心にヴィンテージデニムが取引されると筆者は考えています。
その点では比較的手を出しやすいとされる66前期よりも根強い人気を誇る501XXの方がコアファンに取引されるケースが多い、つまり値段が急落するリスクが低いと筆者は目論んでいます。
ただし、ヴィンテージデニムを購入する場合、試算的にリターンを得るために再販するという目的で購入するのはつまらないと感じるかもしれません。
個人的には、自分が本当に欲しいと思ったものを購入し、しばらく保有した後、価値が高まった時に誰かに譲る、という運用方法をお勧めします。
これにより、楽しみながら資産形成ができます。
まとめ:歴史を買うロマンがヴィンテージデニムにはある
ヴィンテージデニムというと、少し専門的な分野のように感じられるかもしれません。
しかし、自分が理解できる逸品を手に入れたいという気持ちは、誰にでもあるものです。
最近では、ヴィンテージデニムの価格が高騰しています。
ですが、気に入った一着に出会ったら、価格が高くても手に入れてみるのもいいかもしれません。
ヴィンテージは所有者よりも長生きしているケースが珍しくないですよね。
一度手に入れた品も、その後の所有者が出るかもしれません。
価格が安定するまで待つのも良いですし、今すぐ手に入れたい場合もあります。
どちらにせよ、自分が納得する一着を手に入れることが大切です。
所有しているその一定期間は大切に育てたり保管して時を過ごす。
そして所有者が老いたりすればまた大切にしてくれる誰かに譲れば良い。
筆者はそう思います。
自分の一生だけでは触れることのできなかったヴィンテージデニムを通じ、その歴史を受け継いでいく。
大袈裟に聞こえるかも知れませんが、ビンテージにはそれだけのロマンと魅力がある様に思うのです。
そんなビンテージデニム、501XXの一所有者となれたことを嬉しく思います。
この記事が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければこちらの記事ものぞいてみてください。