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【Alden 975 】オールデンロングウィングチップ|2年後の経年変化

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デニゆき
オールデンの975を履いてアメリカの雰囲気を味わいたい人に向けて、歴史や素材の詳細についてまとめました。購入時にご参考いただけますと幸いです。

今回はオールデンと言えばこれと言われる、代表的なモデル、975についてご紹介いたします。

エイジングの様子が気になる方もいらっしゃると思いますので、購入から2年後の靴の状態についてもご紹介できればと思います。

本記事の内容

  • Alden 975の歴史
  • Alden 975のディテール
  • Alden 975を2年使用したエイジング

本記事の信頼性

デニゆき

この記事を書いている私は、

  • Aldenを5足保有
  • ビンテージデニムをはじめとする一生物が大好き
  • 専門は経営学と自動車

Alden 975の靴磨き動画をYoutubeで紹介しています。

宜しければこちらもご覧くださいませ。

今回の執筆にあたってはこちらの雑誌を参考にしています。

(本ページは一部プロモーションが含まれています)

Alden 975のスペック

筆者所有のオールデン975
サイズ8 C/E
カラー8 / ブラック
レザーシェルコードバン
木型バリーラスト
アウトソールダブルレザーソール
生産国アメリカ
特徴ロングウィングチップ

オールデンのサイズ感についてはこちらでまとめています!

ロングウィングチップの歴史

ロングウィングチップはアメリカの代表的なクラシックデザインです。

アメリカ人にとってこのウイングチップは、履いたことがある馴染みのデザインであったりお父さんやおじいちゃんが履いていたという思い出のスタイルと言います。

最初に 1950 年代に導入されたアメリカ高級革靴の定番は、オールデンのロングウィングではなくフローシャイムのインペリアルという方もいます。

フローシャイムインペリアル
画像出典:ラスタイルシューズショップ

しかし、時が経つに連れてフローシャイムがかつての面影を失ってしまった今、オールデン・ロングウィングが決定的なモデルとなったのです。

この靴が非常に人気が高いのは、ドレスシューズでありながらワークスタイルとしても使えることが理由の一つです。

1950年代、最高の耐久性を備えたこの靴は、ビジネスミーティングからスリーマティーニ・ランチまで幅広く活躍しました。

スリーマティーニ・ランチとは、1950~60年代のアメリカでブームとなった、マティーニを3杯のむような企業管理職などの豪華な昼食のことです。

Alden 975の見た目

アメリカンなエレガントさを全面に押し出したオールデン975の外観についてご紹介します。

全体感

基本的なスタイルは70年前から変わっておらず、オールデンのカラー8シェルをふんだんに使用し豪華な作りとなっています。

靴全体に大きく施されたブローギングに伝統的な丸紐を加えると、ほら、オールデン975が出来上がりました。

ブローギングとは、靴の甲の飾革のデザインの1つで、小穴やステッチワーク・切り替えで鳥の翼のような形を型どった飾りのことです。

最初に靴を箱から取り出すと、カラー8シェルは本当に圧巻の見た目です。

Aldenのコードバンシェルの楽しさの多くは、光の加減によって生み出されるそのわずかなカラーバリエーションから生まれます。

次に注目すべきは、靴全体に施されたブローギングです。

つま先とアイレット(靴紐を通す穴、はとめ)、そしてこの靴の最大の特徴であるロングウィングがなんとも美しいです。

アイレットとは、靴紐を通す穴、別名ではとめと呼ばれる部分です。

2年間のエイジングがされているので履き皺がアッパーソールに入っています。

ミッドソール、アウトソール

ロングウィングチップの装飾がついている理由はなんでしょうか。

それは、ストームウエルトであることが挙げられます。

ストリームウェルトとは、グッドイヤーウエルト式製法などで用いられる細革の一種で、 歩行中に雨水などが靴内部に浸水しないように甲革側を盛り上げる役割を果たすものです。

このストリームウェルトは歴史的に昔から使用されてきました。

改めてオールデン975を見てみると、エッジに沿って茶色のステッチと黒のウェルトを使用しています。

ステッチは全体的に美しい一方でウェルトには不完全的であることが伺えます。

この辺の不完全さや個体差がなんとも愛くるしいです。

やや傷が入っていますがこれも自分ならではの「味」として私の大好きなポイントです。

さらに、オールデン・インディブーツと同様に、オールデン・ロングウィングはウェルトが必要以上に出っ張っているのが特徴です。

オールデン・インディブーツ
画像出典:Amazon

このペアは360度フルグッドイヤーウェルト構造を採用しているため視覚的な重量感を醸成します。

もう1つの特徴として、ダブルレザーアウトソールが挙げられます。

もう1つの特徴として、ダブルレザーアウトソールが挙げられます。

ダブルソールとは、アウトソール(本底)とインソール(中底)の間にソールを挟んだ、二重構造のアウトソールのことです。

2倍とまではいきませんが、ダブルレザーアウトソールはまだ単層よりもはるかに厚いです。

この厚みにより、靴に耐久性とより多くの視覚的な重量の両方を提供します。

ミッドソールは黒く塗られており、カラー8シェルとの伝統的な組み合わせになっています。

ダブルレザーソールの副作用を挙げるとすると、ビジネスシューズの典型的なペアで期待されるよりもヒールが低く見えることです。

フィット感

木型は同社のバリーラストを使用しています。

このラストは一般的に少し大きめのフィッティングですので、可能であれば購入前に一足試着してみることをお勧めします。

この木型はビジネススタイルのラストです。

オールデン975はその丈夫そうな外見とは裏腹に、実際には驚くほど快適な履き心地です。

もちろんシェルコードバンとダブルレザーソールに慣れるには少し時間がかかりますが、足に馴染むととても心地よい履き心地になります。

最大のメリットの1つに、拡張したヒールカウンターを持っていることが挙げられます。

ほとんどの靴のヒールカウンターは半円ですが、978ではヒールカウンターが後ろまでほぼ全体に渡って施されています。

これによりかかとをしっかりと固定し、足全体と足首をサポートすることができます。

もちろんハイキングには向きませんが、一日中街中を走り回って打ち合わせをする程度であれば迷わず履きたいシューズです。

素材

オールデンのロングウィングは、上から下まで高品質な素材を使用しています。

アッパーソール

まずアッパーですが、この靴のアッパー全体にはホーウィン社のカラー8シェルコードバンが使用されています。

シェルとは馬の肉のすぐ下にある素材で、非常に丈夫であることが知られています。

シェルシューズは何十年も使えることで有名であり、実際50年前の975を今でも見つけることができます。

ミドルソール

アッパーの下にあるミッドソールは多層構造になっています。

足の真下には、ベジタブルタンニングレザーのインソールがあります。

その下にはコルクのフットベッドがあり、さらにその下にはスチールシャンクがあります。

アウトソール

そして最後に、厚みのあるダブルレザーのアウトソール。

これらの素材はそれぞれ履き込むほどに足の形に馴染み、よりフィットする靴を実現します。

素材の選択に関して文句を言うことは全くありません。

製法についてこれらの靴は360 度グッドイヤーウェルト構造を用いています。

グッドイヤーウェルトはアウトソールに縫い付けられた構造であり、これにより何度でも簡単にリゾーリングすることができます。

シューズケアの方法

シェルコードバンであるオールデンガンボートは、他のステッチシューズとは異なるお手入れ方法が必要です。

シェルシューズに最適なのは馬毛のブラシです。

そうそう、ブラッシングの際には履き皺の汚れも書き出す必要があるので必ず、シューツリーを入れてから行いましょう。

シダーでできたシューツリーは湿気や匂い取りの役目もあり何かと重宝するので、筆者はいくつかまとめ買いしました。

ブルームを防ぐのに非常に優れています。

靴がくすんできたら、できるだけ長い時間ブラッシングしましょう。

コンディションを整えるのはどうしても必要なときだけ。

私の場合は年に数回の頻度ですが、定期的に靴を履く人はもう少し頻度を高くしてもいいかもしれません。

汚れ落としのクリームは、カルナバワックスが革に自然なつやを与えると同時に、汚れや水から保護してくれるこちらを使っています。

クリームは 定番のSaphirを使っています。

クリームをシューズに塗り込んだり、余分なクリームを拭き取るためのクロスは毎回綺麗なものを使うようにしましょう。

クリームを等する際に筆者は、ブラシで有名な浅草のかなやさんのブラシを使っています。

キメが細かくクリームの馴染みが全然異なるのです。

靴の表面に磨きをかける場合には、こちらの専用豚毛ブラシがお勧めです。

筆者は気が向いた時にワックスとハンドラップを用いて、表面がまるで鏡のように仕上がる「鏡面磨き」を行います。

仕上げに山羊毛ブラシ、もしくは専用グローブクロスで磨き上げ完成です。

他のブラシ同様、色移りを避けるためシューズの色ごとに分けて使う方が良いでしょう。

しかし、気をつけるのはブラッシングばかりではありません。

最大の懸念は、オールデン975を履くときに水に注意する必要がある点です。

レザーソールは水に濡れると著しく劣化しますし、雨ざらしにすると水漏れする可能性もあります。

また、ホーウィン社のシェルコードバンは他の素材よりも優れていますが、この素材は水が付着したまま乾燥させるとシミになることが知られています。

従い、コードバンの靴は可能であれば完全に乾燥した天候で着用することが最善です。

まとめ:オールデン定番スタイルの975はもっていて間違いない!

オールデン975は、あらゆる意味でクラシックなモデルであり圧倒的なデザインを誇る靴です。

ケアは手間がかかりますが、ロングウイングチップとコードバンが織りなす素敵なエイジングを楽しむことができます。

男らしくもエレガントなオールデン975は、長年履くことができるタフさを兼ね備えた靴ですので持っていて間違いないかと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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