そのような悩みにお応えいたします!
ポイント
ビンテージスチールは見栄えのかっこよさだけではなく、つま先を摩耗から守る機能を兼ね備えています。大切な靴を長く愛用する術の一つとしてとてもおすすめです。
こんな方におすすめ
- 最近高い靴を購入した
- ビンテージスチールの使用感について知りたい
- ビンテージスチールのメリット・デメリットを知りたい
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- 所有するAlden 2足にビンテージスチールをカスタム
- ビンテージデニム4本を所有(501XX・ビッグE×2・66前期・507XX)
- ファッションブログを2年ほど運用
【Levi's 501XX】ヴィンテージデニムの王道|購入したリーバイス501XXをご紹介
【Levi's 66前期】1977年製のビンテージデニム|高円寺Safariにて購入
【ビッグE】イタリア人から購入した Levi's 501ビンテージデニム| ビッグE を年代判別のディシジョンツリーとともにご紹介
今回の執筆にあたってはこちらの雑誌を参考にしています。
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
結論:ビンテージスチールのレビュー
今回ビンテージスチールを付けたオールデンのモデルは「986」と「2161」の2つです。
それぞれ購入した際のレビュー記事はこちらです。
尚、今回は吉祥寺にあるtonearmさんにカスタムをお願いしました。
986(コインローファー)
986はソールが摩耗していたので、オールソールを交換してもらいつつ、ハーフラバーとトゥにビンテージスチールを付けてもらいました。
価格
- オールソール交換:11,000円
- ビンテージスチール:3,500円
- ハーフラバー:3,500円
当時はお店が混んでいたようで、修理期間は期間は1.5ヶ月ほどでした。
美しい仕上がりで感動しました。
レザーソールが綺麗に縫い付けられ、裏側も新品のようになっています。
下記は修理前のソールです。
オールレザーですので環境によっては滑りやすくなります。
また、踵部分は削れメンテナンスが必要な状況でした。
ビンテージスチールは段差なく芸術的にカスタムが施されています。
筆者がお店に伺った際もコンパクトなお店に2、3人お客さんがいました。
店主ともお話しすることができました。
オールソール交換は靴を痛める可能性もあるので基本的にお勧めはしていないとのことでした。
しかし、摩耗が一部、本体の踵部分に達していたため、筆者は思い切ってオールソール交換をお願いしました。
もともとレザーソールでしたが、ツルツルした場所で滑ることがあったため、張り替えてもらう素材はラバーにしました。
そして当初の目的であるビンテージスチールをトゥ部分につけていただきました。
2161
こちらもオールソールを交換してもらうつもりでしたが、まだそこまでの交換は必要ないと店主に教えていただきました。
そこで、もともとオールレザーソールだったところにハーフラバーを貼っていただくことにしました。
もちろん、こちらもビンテージスチールを付けてもらいました。
価格
- ハーフソール(ラバー):3,500円
- ビンテージスチール:3,500円
こちらは2週間ほどでご対応いただきました。
ソールのつま先を少し削り、そこにスチールが埋め込まれています。
段差がないフラットな仕上がりで、前・横からはほとんど分かりません。
さすが職人さんです。
カスタム前もそこまで状態は悪くなかったのですが、レザーで滑りやすかったためラバーを貼ることにしていました。
せっかくカスタムをお願いするので合わせて、ビンテージスチールも依頼することにしました。
どちらの靴も綺麗に磨いており、大切に扱っていることがわかると店主からお褒めの言葉をいただきました。
とても嬉しかったのですが、尚更本体のレザーに摩耗が及ぶ前に踵だけでも張り替えておくべきだったなと思いました。
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【Alden 975 】オールデンロングウィングチップ|2年後の経年変化
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【Alden 986】ペニーローファー|購入から2年後の経年変化レビュー
【Alden】ビンテージスチールをオールデンにカスタム|使用感レビュー
ビンテージスチールをつけるメリット
ここからは実際に筆者がビンテージスチールをつけて感じたメリットについてご紹介していきます。
トゥの摩耗を軽減することができる
オールデンのようにグッドイヤーウェルト製法で作られた靴は、特におろしたての頃はつま先部分が非常に削れやすいです。
履き始めてしばらく経つとソールが足になじみそりかえってくるので多少は削れにくくなります。
削れた部分が大きくなるとソール全てを交換せねばならず、筆者のように1万円以上の高額修理となるリスクがあります。
しかしビンテージスチールをつけると、つま先の摩耗が軽減されるので、ソール交換までの期間を延ばすことができるのみならず、削れたスチールのみ交換することで、メンテナンス費用を抑えることができます。
見た目が渋くカッコ良い
これは個人差があるかと思いますが、筆者はこのビンテージスチールをかっこいいと感じ、カスタムすることに憧れを持っていました!
靴にこだわりがある感じがしますし、何より靴を長く大切に履こうという意思の表れでもないかと思うのです。
ビンテージスチールをつけるデメリット
ビンテージスチールをつけることは必ずしも良いことだけではありません。
後悔しないためにも、筆者か感じたデメリットをご紹介します。
つま先が滑る
ラバーソールを施していてもつま先にビンテージスチールを付けていれば、その部分は滑りやすくなります。
ビンテージスチール自体がツルツルなのでつま先部分に体重が乗った際は注意が必要です。
歩くと音が鳴ることがある
歩く床によっては歩く時に「カチカチ」と音が鳴ることがあります。
筆者の場合は、ビンテージスチールが少し摩耗し靴に馴染んできた頃にその音が軽減されました。
靴の形状と床、歩き方の条件によっては音が気になる時があるかもしれません。
水に濡れると錆ることがある
スチールですので水に濡れたまま放置すると錆びるリスクがあります。
これは日頃の靴のケア同様、水に濡れた時は柔らかい布で拭き取り、きちんと乾燥させることが肝要です。
ビンテージスチールの錆のみであればその部分を交換することで解決できます。
しかし、錆を長期間放置すると、ソールにまで腐食が影響してしまいます。
ビンテージスチールに限らず、良い革製品にはこまめなケアが必要です。
ビンテージスチールをつけるおすすめのタイミング
ズバリ、シューズ購入時です。
これは今回修理を依頼したお店の店主に教えていただいたのですが、購入時に可能であればラバーをソールに貼り、つま先にはスチールをつけることが推奨されています。
買ったままの綺麗なソールをラバーで保護し削れやすいつま先部分はスチールでカバーするという考え方です。
踵部分はどうしても削れてしまうので、ある程度摩耗が進んだ段階で交換するしかないとのことでした。
この際重要なのが、アッパー部分のケアです。
せっかくソールを保護していても、アッパー部分の革が割れたり変色してしまっては、その機能性や見栄えが著しく低下してしまいます。
そのような状態にならないよう、定期的なブラッシング、クリームによる保湿ケアなどのケアが必要です。
シューズケアの方法
シェルコードバンであるオールデンガンボートは、他のステッチシューズとは異なるお手入れ方法が必要です。
シェルシューズに最適なのは馬毛のブラシです。
そうそう、ブラッシングの際には履き皺の汚れも書き出す必要があるので必ず、シューツリーを入れてから行いましょう。
シダーでできたシューツリーは湿気や匂い取りの役目もあり何かと重宝するので、筆者はいくつかまとめ買いしました。
ブルームを防ぐのに非常に優れています。
靴がくすんできたら、できるだけ長い時間ブラッシングしましょう。
コンディションを整えるのはどうしても必要なときだけ。
私の場合は年に数回の頻度ですが、定期的に靴を履く人はもう少し頻度を高くしてもいいかもしれません。
汚れ落としのクリームは、カルナバワックスが革に自然なつやを与えると同時に、汚れや水から保護してくれるこちらを使っています。
クリームは 定番のSaphirを使っています。
クリームをシューズに塗り込んだり、余分なクリームを拭き取るためのクロスは毎回綺麗なものを使うようにしましょう。
クリームを等する際に筆者は、ブラシで有名な浅草のかなやさんのブラシを使っています。
キメが細かくクリームの馴染みが全然異なるのです。
靴の表面に磨きをかける場合には、こちらの専用豚毛ブラシがお勧めです。
筆者は気が向いた時にワックスとハンドラップを用いて、表面がまるで鏡のように仕上がる「鏡面磨き」を行います。
仕上げに山羊毛ブラシ、もしくは専用グローブクロスで磨き上げ完成です。
他のブラシ同様、色移りを避けるためシューズの色ごとに分けて使う方が良いでしょう。
まとめ:大切な靴にほどビンテージスチールを!
ビンテージスチールは見た目のみならず、レザーを摩耗から保護してくれる機能的なメリットを兼ね備えています。
特にオールデンなどの高級靴を購入した際には、ラバーソールの貼り付けと共にビンテージスチールのカスタマイズを検討してみても良いかもしれません。
購入時にカスタムできなくとも、筆者のように長年履いた大切な靴にもあとからビンテージスチールのカスタムは可能です。
良いものを長く使うための選択肢としてあなたの大切な1足にカスタムを施してみてはいかがでしょうか。