そんなお悩みにお応えします。
結論:ビッグEの多くは1966年~1973年の間に生産されたモデルのことを指します。ビッグEにも前期と後期モデルが存在し、ディテールが異なります。ビッグEはビンテージ デニムの中では比較的手の届きやすい価格となっています。(故にビギナーにオススメ)
本記事の内容
- ビッグE の見極め方
- ビッグE のディテール
- ビンテージ デニム における ビッグE の位置づけ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- ビンテージデニム4本を所有(501XX・501ビッグE・501 66前期・505 66前期・507XX)
- ファッションブログを2年ほど運用
【Levi's 501XX】ヴィンテージデニムの王道|購入したリーバイス501XXをご紹介
【Levi's 66前期】1977年製のビンテージデニム|高円寺Safariにて購入
【ビッグE】イタリア人から購入した Levi's 501ビンテージデニム| ビッグE を年代判別のディシジョンツリーとともにご紹介
本記事は、以下雑誌を参考に筆者の知識を加えて執筆しております。
(本ページは一部プロモーションが含まれています)
ビッグE の位置づけ
ビッグEは今から約50年ほど前に生産された Levi’s 501 のジーンズです。
ニクソンショックというパワーワードを中学生の時に歴史で習いました。
ビッグEは、そのニクソンショック真っ只中に生産されていたモデルです。
状態にもよりますが、最も安いもので3万円台から購入できます。
以前、高円寺のSAFARIさんにお邪魔した際に、雰囲気がかっこよく購入したいと強く思いましたが8万~10万円程したので、お金をためてからまた来ようと思いその時は購入できませんでした。
ビンテージデニムはなるべく洗濯しませんが、汚れが気になるときはこちらの高級洗剤で手洗いしています。
こちらの洗剤には、動物繊維の油分を保護する成分が含まれていますので、 インディゴが落ちづらく洗う度に繊維を保護してくれます。
ビッグE 選別方法
ディテールが全てきれいに残っていればモデルを見分けることも簡単です。
しかし、多くの場合、何かが欠損していたり読み取れなかったりします。
そういった事象も考慮し、選別の決定木(ディシジョンツリー)を作成しました。
例えば、赤タブが欠損している場合は、ボタンフライトップの裏刻印からを見て「2・4・6・8・16」のいずれかであるか判断します。
「6」の場合は、 ビッグE 以降の66モデルである可能性もぬぐい切れません。
よって、次にバックポケット裏のステッチを確認します。
ステッチがシングルであれば、めでたく ビッグE という流れです。
ビッグE でも1970年を境に前期と後期モデルに分かれます。
その際は、ボタンフライの社名刻印が「足長R」であるか否かで判断します。
ボタンがないビンテージデニム は中々ないかと思いますが、そんな場合には、パッチやセルビッジ有無を確認し判別を行っていきます。
早速詳細を見ていきましょう
私が購入した ビッグE はリペアがかなり入っていた為、38,000円ほどで購入しました。
ボロボロですが、私はそれすらも味として楽しんでいます。
また、色落ちが非常にきれいであるのでとても気に入っています。
ビッグE 全体
全体的に縦落ちがきれいです。
特にひげの部分は濃淡がはっきりしていて迫力があります。
ダメージもありますが、たたき縫いしているので、街中で着用しても違和感がありません。
紙パッチや赤タブがしっかりと残っています。
はっきりではありませんが、うっすらとハチの巣が入っています。
サイズ感は、次の通りです。
- ウェスト:37
- 股上:28
- 股下:73
- ワタリ:24
- ヒップ:42
- 裾幅:19
ビッグE 後面
なんといっても ビッグE の所以である、赤タブです。
LEVI’Sの「E」が大文字で両面に刺繍されています。
よく見るとLEVI’Sの「V」が左右非対称なんですね。
これもビッグEならではのディテールです。
紙パッチの状態もまずまずです。
「501」の上に小さく「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」と記載があります。
これは、ジーンズの内側に注意書きがあります、という意味です。
スレーキを確認すると、うすぼんやりと確かに注意書きのスタンプがあります。
こちらも重要なディテールです。
ビッグE の後継モデルである66前期(1970年~1978年頃)までは、バックポケットのステッチがシングルになっています。
ビッグE 正面
トップボタン裏を初めてめくったときは、どの番号かドキドキしました。
私の ビッグE は最もポピュラーな番号である「6」でした。
16はかなりレアで、ディテールも若干他の番号とは異なるようです。
ビッグE 前期/後期の判断をする際にボタンフライを確認します。
私のビッグEは足長Rではなく通常Rですので、ビッグE後期モデルであることがわかります。
社名である「LEVI STRAUSS & CO.」のRが 縦方向に長いものを「足長R」と呼びます。
モノによってはコインポケットに赤耳がついていることもあるようです。
私の ビッグE はノーマルなステッチでした。
ビッグE その他
赤耳の赤色は色が抜けていますが、セルビッジです。
裾はオリジナルだと思いますが、チェーンステッチです。
チェーンステッチ独特のあたりが立体感を醸し出します。
細かいですが、セルビッジ裏もモデル判別に必要なポイントです。
66への移行期である1970年前後は一部例外がありますが、ビッグE は基本的にセルビッジの両方ともシングルステッチとなっています。
フロントも古いものだと「V字ステッチ」ですが、こちらの ビッグE は「平行ステッチ」となっています。
大戦モデルでは「隠しリベット」が有名で、お尻の部分にリベットが打ち込まれています。
ビッグE では隠しリベットはなく、カンヌキ留が施されています。
現行モデルのカンヌキ留はオレンジですが、ビッグE のそれは黒となっています。
まとめ:ビッグE は1966年~1973年の間に生産され前/後期モデルが存在!
いかがだったでしょうか。
改めて ビッグE についてまとめてみましょう。
- ビッグE は1966年~1973年の間に生産されたモデル
- ビッグE は ビンテージ デニムの中では比較的手の届きやすい価格(故にビギナーにオススメ)
- ビッグE にも前期と後期モデルが存在し、ディテールが異なる
ビンテージデニムの面白いところの1つは個体差です。
同じモデルでもディテールが異なり、履いた人により色の落ち方も異なります。
一点ものであり、自分のサイズに合う良い品があったら運命さえ感じてしまいます。
しかし、良いものが良いものであると気づけるためには少しの知識が必要です。
ほんの少しの知識をお伝えすることで、あなたが素敵なビンテージデニムに出会えるようなお手伝いが出来たら幸いです。
この記事が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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