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【Levi’s 70505】ビンテージ リーバイスデニムジャケット|70505 4thモデル

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デニゆき
今最も市場で手に入れやすく、今後希少性が増すとされているビンテージデニムのLevi’s 4thモデル。今回はこちらの詳細について筆者の所有するビッグEモデルの詳細をご紹介したいと思います。

本記事の内容

  • Levi's 4thモデルのディテール
  • Levi's 4thモデルと3rdモデルの違い
  • ビンテージならではのエイジング

本記事の信頼性

デニゆき

この記事を書いている私は、

  • ビンテージデニム4本を所有(501XX・501ビッグE・501 66前期・505 66前期・507XX)
  • ファッションブログを2年ほど運用

本記事は、以下雑誌を参考に筆者の知識を加えて執筆しております。

(本ページは一部プロモーションが含まれています)

4thモデルの位置付け

4thモデルということは、1st、2nd、3rdといったその前継モデルが存在します。

下表は筆者が行ったデスクトップリサーチの結果をまとめた一覧表です。

モデルの年代区切りやディテールには諸説ありますので、参考情報として取り扱いいただけますと幸いです。

Figure 1: Levi's 501 4大 ビンテージ モデル
cf. 各種Webサイトに筆者知識を照らし合わせ筆者にて作成
*年代識別については所説ございますので、一例としてご認識ください。適宜修正を加える予定です。

今回ご紹介する4thモデルは1966~1967年に生産を開始したデニムジャケットです。

4thと聞くと比較的新しいモデルの様に思いがちですが、もっとも古いもので今から50年以上も前に生産されたモノもあるということです。

ビンテージと言われる所以が少し分かりますよね。

70505は現代のデニムジャケットの基本形とも言えるトラッカージャケットの原型を築いたLevi'sの傑作品です。

70505は、1967年頃に行われたリーバイスのデニム製品のロット番号表記の変更によって、デニムジャケットのロット番号557から70505に変更されたことによって誕生しました。

尚、ビンテージジーンズの年表についてはこちらでまとめておりますのでご参考ください。

4thモデル(70505) の種類

一言に4thモデルと言っても、詳細は年代によりわずかに異なります。

今回はこちらのブログを参考に5つに種類を分けてみました。

70505の種類5つ

  1. 70505 大パッチモデル(1966)
  2. 70505 小パッチモデル(1966-67)
  3. 70505 BIG “E”モデル(1967-68)
  4. 70505 最終BIG “E”ケアタグ付き(1968-71)
  5. 70505 small “e”モデル(1972-)

70505 大パッチモデル(1966)

前継の3rdモデル(557)と同じ、大きい紙パッチが取り付けられています。

最初期ビッグEの501と同様に、この年代における70505のボタン裏刻印は英一文字です。

70505 小パッチモデル(1966-67)

先ほどの大パッチモデルと異なる点は、パッチの大きさです。

こちらの年代では小パッチがついています。

シルエットやディテールは前継モデルの3rd(557)と基本的に同様です。

その証拠に、通常4thモデルではポケット取り付け強化のバータックは、黒か紺の暗色系の糸が使用されていますが、この年代のものでは3rdモデルと同様にオレンジのバータックが入れられ、バータック間は2本の平行ステッチが入っています。

3rdと異なる点は、ボタン裏の刻印(英一文字→3桁数字)とステッチの色(黄色→オレンジ)の2点です。

70505 BIG “E”モデル(1967-68)

ここから3rdとのディテールが大きく異なってきます。

着丈が少々長いシルエットに変更されました。

また、ポケットの取り付け強化のバータックはこれまで黄色やオレンジ色が使われてきましたが、この年代からは暗色系のステッチが使われ始めました。

加えて、バータック間のステッチは2本から一本に変更になりました。

70505 最終BIG “E”ケアタグ付き(1968-71)

1970年代の初め頃から、パッチの下に取り扱い説明が記載された白い布、通称ケアタグが加えて取り付けられる様になりました。

ケアタグには「HOT WASH NORMAL CYCLE-COLOR WILL BLEED-WASH AND TUMBLE ALONE. SHRINKS APPROX.3%」との記載があります。

これは、「通常のサイクル 高温で洗濯・色落ち有り・洗濯と脱水は個別に行うこと・選択により約3%縮む」との意味です。

70505 small “e”モデル(1972)

1973年頃から赤タブは、ビッグEからスモールeに変更となりました。

small ”e”タグの初期モデルでは先ほどのケアタグが付いていることが特徴です。

4thモデル(70505) の ディテール

今回は筆者の所有する個体を見ていきたいと思います。

こちらの4thモデルは高円寺の古着屋さんで19,000円ほどで購入しました。

あるときふと手に取るとサイズがぴったりで、しかもビッグEであったので即購入。

...と思いきや、その日は既に別物を購入しており金銭的に厳しかったのでその場は一度退散。

約1か月後、やはり4thモデルビッグEが気になり、もしあったら買おうと意気込んで再度同じ店を訪問するとまだ販売していたので、その日は入店から5分ほどで購入しました。

全体

全体的に色はまだ残っていますが、首周り、袖周りに擦れが確認できます。

その他の劣化ポイントとしては、上から1、2、4、6個目のボタンを掛ける穴がちぎれそうになっています。

パッチの劣化が激しく表記を確認することができませんが、着用した感覚からサイズは36か38です。

後ろには何かをこぼしたようなシミが確認できます。

ディテール

ボタン

通常のLEVIE'Sボタンです。

ボタン裏はどれも漏れなく劣化しているため、数字は読み取れませんが3桁の数字であることは確認できます。

フロントポケット

ポケットの取り付け強化のバータックにはネイビーのステッチが使われています。

バータック間のステッチは一本ですね。

赤タブ

均等VのビッグEです。

これぞ4thモデルビッグEという名前の所以であり、特徴です。

パッチ

ひどく劣化しているので表記は読み取れませんが、小パッチであることに間違いありません。

ケアタグはついておらず、切った跡も確認できません。

以上のディテールから、本個体は1967-68の間に生産された4thモデルビッグEであることが分かります。

ビンテージデニムはなるべく洗濯しませんが、汚れが気になるときはこちらの高級洗剤で手洗いしています。

こちらの洗剤には、動物繊維の油分を保護する成分が含まれていますので、 インディゴが落ちづらく洗う度に繊維を保護してくれます。

3rdモデルとの違い

3rdモデルと4thモデルのディテール差について実施したデスクトップリサーチの結果を以下に纏めました。

個体差により当てはまらないケースもありますので、あくまで目安程度にご参考いた空けますと幸いです。

Figure2:3rdモデルと4thモデルの比較表
cf クラシコブログさんのブログをもとに筆者にて整理

3rdと4thは1stや2ndほどの明確な差がないので見分けるのが難しいと思われがちですが、細部をきちんと確認することで大方区別はできます。

4thは着丈が長い分、よりファッションによせた、普段使いに適したシルエットだと言われることがあります。

1stや2ndは特に顕著ですが、着丈が短いのでうまく組み合わせないと”つんつるてん”な印象を与えかねません。

その分4thであれば、着丈が長いのでビンテージでありつつも普段のコーディネートに取り入れることが可能です。

まとめ:4thモデル(70505)はビンテージを手軽に羽織りたい人にオススメ

70505の大きな魅力は、ビンテージデニムでありながら現代に通ずる美しいシルエットを堪能できる点です。

1st、2nd、3rdはいずれもビンテージとしての価値は優れていますが、価格的に簡単に手を伸ばせるものではありませんし、数が限られているため、状態が良く且つ自分に合うサイズを見つけることは至難の業です。

その点、4thモデルであればビンテージの要素を保ちつつも比較的お手頃な値段で自分に合うサイズのものを見つけやすく、しかも普段のコーディネートに取り入れることで、「見て」楽しむだけではなく「着て」楽しむことまでできてしまう優れものです。

40-50年前に製造されたオリジナルヴィンテージとしては、破格と言えると思います。

是非、お気に入りのビンテージデニムを羽織って街に出かけてみてはいかがでしょうか。

この記事が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

よろしければこちらの記事ものぞいてみてください。

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